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![]() | はじめに | ||
2005年4月に改定された「日本人の食事摂取基準(2005年度)」ですが、5年の試用期間がすぎたため2010年4月に「日本人の食事摂取基準(2010年度)」へと改定されました。
使用期間 2010年4月〜2015年3月まで |
![]() | 参考文献数の推移 | ||
日本人の食事摂取基準では、可能な限り、科学的根拠に基づいた策定を行うことを基本とし、国内外の学術論文ならびに入手可能な学術資料を最大限に活用することを策定の基本方針としています。学術論文や学術資料は日々新たなものが発表されていますが、それらを収集し、精査して最新の食事摂取基準に反映させることが重要だと考えているわけです。2010年版の策定にあたってはこうした収集や精査のために70人近い専門家が集められました。また参考文献数も2005年度版では850であったものが、2010年度版では1244まで増加しています。 近年参考文献数が急増していますが、これは医療分野で1990年代頃から叫ばれ、90年代後半から2000年代前半にかけて定着してきた「科学的根拠に基づく医療(EBM)」の影響を受けたものだといえます。EBMでは積極的に正しく参考文献を活用していく事を強く主張していて、栄養学の分野でもこの流れが反映されてきているのでしょう。 ![]() |
![]() | 主な変更点 | ||
今回の改正点ですがエネルギーやナトリウム、カルシウムなどで理論や策定値に見直しが行われました。具体的には以下の通りです。 <主な変更点> ・エネルギー ライフステージごとに「推定エネルギー必要量」が変更 ※小児及び若年女性では減少、高齢者では増加 ・ナトリウム(食塩相当量) 現在の日本人の食塩摂取状況をふまえて「目標量」が変更 ※男性:10g未満→9.0g未満、女性:8g未満→7.5g未満 ・カルシウム 「目安量」「目標量」から「推奨量」を目指すことに変更 ・カリウム 1〜70歳以上の「目安量」の増加。目標量の数値見直し ・その他基準値に変更が合ったミネラル マグネシウム、リン、鉄、亜鉛、銅、マンガン、ヨウ素、セレン、クロム、モリブデン、 ・その他基準値に変更が合ったビタミン ビタミンA、B1、B2、B6、B12、C、D、E、K、ナイアシン、葉酸、パントテン酸、ビオチン |
参考文献
日本人の食事摂取基準〈2010年版〉 「日本人の食事摂取基準」(2010年版)(厚生労働省サイト内) |
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text by 2012/01/18 |
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