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ナイアシン欠乏症・過剰症




ナイアシン欠乏症

ペラグラ
ナイアシン欠乏症といえばペラグラ(pellagra:イタリア語で粗い皮膚を意味する)です。そもそもナイアシンは1937年にSpiessによりペラグラを治癒する因子として発見されました。ペラグラの特徴は、手の甲や足の裏など日光の当たる部分に現れる皮膚炎で、皮膚炎は日焼けのような紅斑として始まり、まもなく紫紅色となり、ついに黒褐色の色素沈着に変わり、鱗屑(りんせつ:角質細胞が皮膚にはがれかかった状態で付着しているもの)を呈します。ペラグラの症状には他にも下痢や幻覚や幻聴、痴呆などの精神神経障害、小児の成長障害などがあります。症状の進行は最初は皮膚炎から始まり、消化器系の下痢などの症状がで、次第に中枢神経が侵されて、痴呆が現れます。

ペラグラは南米のようにとうもろこしやソルガム(もろこしの一種)を主食とする民族に多く見られます。18世紀にはイタリアやスペインでも大流行しました。ナイアシンは体内でも合成され、食品たんぱく質を構成するトリプトファン(必須アミノ酸の一種)60mgからナイアシン1mg合成されます。転換率は人によっても条件によっても代わりますが平均すると1/60です。

魚肉などたんぱく質に富む食品にはニコチン酸も豊富に含まれています。たんぱく質の所要量を満たす食事であれば、十分量のトリプトファンとニコチン酸(ナイアシン)を摂取することができます。しかしながらとうもろこしたんぱく質のようにトリプトファンの含有量が少ないものもあるため、これらを主食としさらにそれ以外の食品からのナイアシンやトリプトファンの摂取が不足している地域では欠乏症が多く見られます。

またナイアシンはアルコール代謝にも使われるのでアルコールの中毒患者にペラグラが見られることもあります。またアルコールの大量摂取によって肝機能が低下してくると、体内でのトリプトファンからナイアシンへの転換が著しく低下することもわかっています。

症状 皮膚炎、鱗屑、下痢、幻覚、幻聴、痴呆、小児の成長障害など
発症頻度 ナイアシンが体内でも合成されるため稀
発症傾向 とうもろこし主食者、アルコール中毒患者など
治療 ナイアシン投与



ナイアシン過剰症

現在使用されている高カロリー輸液用の総合ビタミン剤にはナイアシンが40mg含まれているものもあり、摂取するとほぼすべての人に紅班がおこります。しかしながらこの量はペラグラ治療の一般的な投与量でもあり、痛みやかゆみを及ぼすものでもありません。この3〜4倍の量を摂取しても副作用の心配はないと考えられています。

ナイアシンは1型糖尿病患者や脂質異常症患者への治療薬として1日に3〜6g使用することがあります。この場合消化器系(消化不良、ひどい下痢、便秘)や肝臓(肝機能低下、劇症肝炎)に障害を起こす例が報告されていますが、投与を中止すると和らいでいきます。






参考文献
エキスパートのためのビタミン・サプリメント
わかりやすいからだとビタミンの知識
サプリメントデータブック
基礎栄養学 健康・栄養科学シリーズ
日本人の食事摂取基準〈2010年版〉
基礎栄養学 (スタンダード栄養・食物シリーズ)
基礎栄養学
栄養の基本がわかる図解事典
ビタミン・ミネラルBOOK―ストレス解消!体に効く!
「ビタミン伝説」の真実









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text by 2013/06/19






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