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ビタミンA発見の歴史




最初の発見はホプキンス

ビタミンAの発見はまずイギリスのホプキンスによりその存在が示唆されたのが最初です。1906年、ホプキンスはシロネズミを使った動物実験で、たんぱく質、脂質、糖質、無機質(ミネラル)をあわせた合成飼料を与えたところ、十分に育たなかったので、これに牛乳を加えたところ、しっかりと成長したことから牛乳には何かしらの成長促進因子が含まれていることを報告しました。

1913年にはアメリカのマッカラムは未知の成長促進因子にはバターや卵黄に含まれる油に溶ける脂溶性のものと、粗製乳糖中に含まれる水に溶ける水溶性のものがあることを発見し、1915年にそれぞれFat-soluble A(脂溶性A)とWater-soluble B(水溶性B)と命名しました。これは1920年にイギリスのドラモンドにより現在でもおなじみのビタミンA、ビタミンBと命名されています。

ホプキンスはそれまで知られていた4つの栄養素に加えて新たな栄養素であるビタミンの存在を最初に発見した人物であり、このとき示唆された未知の成長促進因子がビタミンAとビタミンB群だったのです。ホプキンスはこの功績により1929年にノーベル生理学、医学賞を受賞しています。

ビタミンAのうちレチナールは1931年にドイツのカラーにより眼球乾燥症の予防因子としてオチョウ肝油から精製され、その構造も決定されました。1934年にはワルドが動物の網膜からレチノールの構造異性体であるレチナールを単離することに成功しました。構造異性体とは構成する分子は同じでも結合の仕方や3次元的な位置関係が異なる有機分子のことです。この後同じくビタミンAであるレチノイン酸や3-デヒドロ類似体も発見されます。



ビタミンAの欠乏症状の発見の歴史

ビタミンAの欠乏症状として代表的なものは夜盲症ですが、その存在は古くは古代エジプト時代の古文書にも記載されていて、当事から食物に原因があるのではないかと考えられていたようです。ビタミンAはもともと成長促進因子として発見されましたが、その欠乏症が発見されたのは1913年のことです。1913年にアメリカのオズボーンとメンデルはビタミンA欠乏飼料により飼育したラットに成長障害と、目の感染症状が起こることを報告しています。また未知の成長促進因子を脂溶性Aと脂溶性Bに分類したマッカラムも、1917年にビタミンA欠乏状態のラットで、眼感染症、角膜乾燥症、眼水腫を起こして失明することを報告しています。

ビタミンAを起因とする夜盲症については、日本でも1904年に三重県の小児科医森正道によって報告されています。農村部の貧困地域での子供に見られた症状で、夜盲症や結膜炎を起こし、角膜潰瘍から失明にいたるものです。森正道はこの症状が脂質の不足に起因していて、肝油の投与により治癒することをドイツの小児科雑誌で報告しています。



カロテノイドの発見の歴史

カロテノイドは色素の一種ですが、カロテノイドの中でもα-カロテン、β-カロテン、γ-カロテンなどは体内でレチノールに変換されることからプロビタミンAと呼ばれます。カロテノイドが発見されたのは1831年のことで、ワッケンローダーらによって人参から発見されました。体内でレチノールに変換されることが発見されたのは1930年のことで、アメリカのモーアらによって、ラットの体内でβ-カロテンがビタミンAへと転換されることが証明されました。体内での転換率が最も高いのがβ-カロテンです。

ビタミンA発見の年表
年度出来事
1831年ドイツのワッケンローダーらが人参からカロテノイドを発見
1906年イギリスのホプキンスが糖質、脂質、たんぱく質、無機質に牛乳を加えた飼料でラットを飼育し成長したことから、未知の成長促進因子の存在を予言
1913年アメリカのオズボーンとメンデルがビタミンA欠乏症状としてラットの成長障害と目の感染症状を報告
1915年アメリカのマッカラムが未知の成長促進因子を「脂溶性A」、「水溶性B」と命名。
1917年アメリカのマッカラムがビタミンA欠乏症状としてラットの眼感染症、角膜乾燥症、眼水腫を報告
1920年イギリスのドラモンドが「脂溶性A」「水溶性B」をビタミンA、ビタミンBと命名。
1931年ドイツのカラーがレチノールの精製に成功、構造を決定。
1934年ワルドがレチナールの単離に成功。
1946年レチノイン酸の合成に成功






参考文献
基礎栄養学 健康・栄養科学シリーズ
サプリメントデータブック
エキスパートのためのビタミン・サプリメント
基礎栄養学
ビタミン・ミネラルの本






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公開日 2016/01/10








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